ホーム > 業者選び > 「引っ越し代」のカラクリ(2)

「引っ越し代」のカラクリ(2)

「引っ越し代」には2種類があり、債権者が認める正規のものと、債権者には伝えない不正規のものがあります。不正規のものは、文字通りに引越しに要する費用のことを指すのではなく、物件の買主が売主に、売買代金とは別に支払う金員のことを指します。

買主が、なぜ売買代金とは別に、余分なお金を支払わなければならないのでしょうか。また、なぜそんな話に同意してくれるのでしょうか。それを理解するために、このようなケースを想定してみましょう。

任意売却物件の抵当権者が複数いる場合、売却代金をどう配分するかが話し合われます。売却代金が1番抵当権者(以下、単に1番)の残債額にも満たない場合は、2番抵当権者(以下、2番)以降はすべて抵当権抹消応諾料(ハンコ代)だけになりますが、この金額をめぐってもめたとしましょう。

たとえば、1番は「30万円までならハンコ代を認める」と言っているのにたいし、2番が「50万円以上でなければハンコを押さない」(=任意売却に応じない)という姿勢をとったとします。これをバカ正直な任意売却業者が「1番が30万円までしか認めないと言ってます」あるいは「2番が50万円くれと言ってます」とそれぞれの相手に伝えても、引いたほうが負けになってしまいますので、意地と意地(内規と内規)がぶつかり合ってどうにも動きません。差額の20万円の溝が埋まらないままでは、任意売却が不成立になってしまいます。

その溝を埋めるもっとも簡単な方法は、売主が差額の20万円を用意して、1番が認めるハンコ代と合わせて、2番が要求する金額50万円を確保することです。この20万円を確保するために、住宅ローンの延滞中に積み立てた貯金を切り崩す、親戚から借りるなどが考えられます。そうしてでも競売を回避するほうが得策なので、それもやむを得ません。

しかし、そのような方策もとれない場合、どうしようもないでしょうか。もうひとつ、もう一方の当事者である買主に相談してみる・・・という方法があります。

買主にすれば、数千万円の買い物をしようとしているときに、わずか20万円足りないために手に入れられなくなるというのであれば、それぐらい出してあげようと考えるのが自然です。このようにして、買主に便宜してもらうお金のことを「引っ越し代」と呼ぶわけです。

ここまでで「引っ越し代として、×××万円をお約束」という謳い文句の意味が見えてきたでしょうか。任意売却に必要か不要かとは関係なく、初めからその金額を決めて、売買代金とは別に買主に払っていただこうと決め込んでいるにすぎません。

このような手法は、にんすいは適切ではないと考えています。これにはどのような問題点があるのでしょうか。引き続き「引っ越し代」のカラクリ(3)をご覧ください。

無料相談電話:0120-961-881





ホーム > 業者選び > 「引っ越し代」のカラクリ(2)

ページの上部に戻る