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期限の利益の放棄とは

ローン契約とは、まとまったお金を借りて、一定の期間に分割して返済していく約束です。貸しているほうが「ちょっと都合が悪くなったので、前倒しで返済してくれ」と言うことはできません。借りているほうには、約束の期限まで返済を待ってもらう権利があります。これを「期限の利益」と言います。

期限の利益の放棄とは、その返済を待ってもらう権利を放棄することです。任意売却を実行したい場合、この権利を放棄する場合があります。払えるはずもない残債務全額を請求されるために、わざわざ返済を待ってもらう権利を放棄する? なんのことか、さっぱりわかりませんね。少々ややこしいお話ですが、じっくりご説明します。

ローンの返済に困って、銀行の窓口で「任意売却したい」と申し出たら、銀行の担当者の答えは決まっています。「ローン残額すべてを返済していただけるのでしたら、ご自由に売却していただいて結構です」

そこで「全額返済はできないので任意売却にしたい。全額返済できない場合は任意売却すればよいと聞いた」などと言っても、まったく話は通りません。ローン残高1000万円、月々10万円の支払いで3ヶ月延滞したとすると、銀行は30万円の取り立てを行いますが、残りの970万円はまだ期限の利益が守られていますから、銀行には請求権がありません。ですから、銀行側から家を売れとは言ってませんし、勝手に売るなら全額返済してください、という理屈です。

任意売却の話は、期限の利益を失い、全額返済しなければならない状態になってから、初めて交渉のテーブルにのります。一般的な住宅ローンでは、6ヶ月延滞すると期限の利益を喪失し、残債全額を耳を揃えて返済するように請求されます。数千万円の請求を受けてびっくりされる方が多いのですが、実はそれを受け取らないことには、任意売却の話を切り出すことはできないのです。6ヶ月が経たないと任意売却の話ができないわけですから、その間はローンの返済を停止したまま、時が経つのを待ちます。

その物件に居住中であれば、住み続けた状態のまま、のんびりと6ヶ月が経過するのを待っていればいいのですが、すでに引っ越して空家になっている場合、そのまま置いておいても、まったくメリットがありません。その場合は、自ら期限の利益を放棄するので全額一括請求してください、と求めます。そうすることで、早く任意売却交渉に入ることができます。

ただし、数年前までは銀行担当者に事情を説明すれば、そのような取扱をしてくれる場合がほとんどでしたが、昨年ぐらいから拒否されるケースが増えてきています。「6ヶ月が経過しないと、保証会社に代位弁済請求できない」などと、どうにでもなるようなつまらない理由で突っぱねられても、こちらとしてはどうしようもありません。そうなれば、ボーッと6ヶ月が経過するのを待たなければなりません。

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