- 2013年7月18日 16:43
- 任意売却物語
自己破産を検討されているという方から、任意売却に関するご相談をいただきました。
状況を伺うと、まだ一度も延滞していないそうです。それでいきなり自己破産の手続きに入るというのは、金融機関との円満な解決をお勧めしている私どもから見れば、最悪の行為です。
ある日、銀行の顧客が支店にやってきました。いつものように、ブランド品を身にまとい、高級外車でお越しです。
「ここんとこ、ちょっと調子悪ぅてな、借りてるカネ、返せんようになってもーたんや。後のことは弁護士に任せとるから、そっちと話してくれるか」
「ええっ! 今までずっと、ちゃんとお返しいただいていたじゃないですか? それをいきなり・・・いったい、どういうことですか? わけを聞かせてください!」
「弁護士に頼んだっちゅーたやろ? これ以上なんも話さへんからな。すべて合法的にやっとるんや」
一度も延滞しないうちから、自己破産の手続きをとることは、金融機関の側から見ればこんな感じです。「住宅ローンの延滞など絶対に許されないこと」と固く信じている、まじめすぎる人に限って犯しがちな過ちです。
「ブランド品や高級外車など持っていないから、そんなのとは違う」と思われた方。いえいえ、あなたは「家」というたいへん高価なものを持っています。借金のほうが多いといっても、それがいくらで売れるかはまだわからないのですから、周りはそんな話は信じません。「いったい、この人は何をたくらんでいるんだ?」と疑われてもしかたありません。苦しみながらもなんとか返済してきたのに、最後の最後にそんな疑いまでかけられては立つ瀬がありませんね。
どうすればよいか。相手に丸投げして知らんぷりするのではなく、自らが物件を処分して、裸になってから話し合うのがいいのです。
「自ら売却して、できるだけの返済はしますので、なおも残った債務については話し合いましょう」というのが任意売却です。いずれ自己破産の手続きをとるにせよ、任意売却を済ませたうえで行ったほうが、ずっと円満に事が運びます。
無料相談電話:0120-961-881
- 新しい: 受けて立てば、全然こわくない
- 古い: ローンの借り先をちゃんと把握する