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相続放棄は慎重に

息子さんが家を購入される際に、親御さん(多くの場合はお父さん)が住宅ローンの連帯保証人になる場合があります。そして、そのお父さんが亡くなられた時、連帯保証人としての立場(連帯保証債務)は、マイナスの財産として相続されることになります。

もしお父さんにめぼしい財産がなく、連帯保証債務しか残らない場合、相続人は相続放棄をしたほうが賢明です。家の所有者である息子さんが住宅ローンの返済に行き詰まった場合、お父さんの連帯保証債務を引き継いだ相続人が、法定相続割合に応じて残債務の請求を受けることになってしまうからです。

相続放棄の手続きは比較的簡単で、家庭裁判所の窓口でも親切に教えてもらえるので、弁護士や司法書士に依頼しなくてもできなくはありません。

これは、あるご家族のお話です。お父さん、お母さんと一人息子の3人で、息子さんの名義の家に住んでいました。そして、お父さんが亡くなられた時、財産らしい財産はなく、息子さんが組んでいる住宅ローンの連帯保証債務だけがあったので、念のためにお母さんが相続放棄することにしました。

その手続書類を提出した際に、家庭裁判所の窓口の方から「息子さんはしないんですか? お母さんだけが相続放棄しても意味がないですよ」とアドバイスされました。そのため、息子さんは「自分もしないといけないのか」と思い、そこで相続放棄の手続きをとってしまったことが、後々大問題を引き起こすことになります。

お父さんの財産は、息子さん自身の連帯保証債務ですから、息子さんがそれを相続しても状況はなにも変わりません。しかし、息子さん自身も相続放棄をしてしまったので、お父さんの連帯保証債務が、お父さんのご兄弟に相続されることになってしまったのです。

連帯保証債務の相続があったかどうかなど、お父さんが亡くなった時点ではご兄弟にはわかりません。それから何年も経った後、息子さんがローンの返済に窮して任意売却をしようとした時に初めて問題になります。任意売却を行うためには、連帯保証人の同意が必要だからです。

その連絡を受けたご兄弟一族は、蜂の巣をつついたような大騒ぎに。そうなれば、ご兄弟みなさんに相続放棄をしていただくしかないのですが「裁判所で息子の相続放棄を取り消してもらえばいい」などという、まったくわかっていないと思われる「法律に詳しい人」の話を持ち出してくる親族の方も現れ、ずいぶん混乱しました。

家庭裁判所の窓口の人は、家庭内の事情までわかったうえでアドバイスしてくれるわけではないので、親切のつもりのアドバイスがアダになる場合があります。この程度のことであれば、市役所などで行われている無料法律相談でも十分対応してもらえるので、方針をよく確認したうえで行うようにしましょう。

無料相談電話:0120-961-881





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