- 2015年1月17日 18:33
- 任意売却物語
「マンションの管理組合から、競売の申し立てをされました」
ワンルームの収益物件を所有する方から、そのようなご相談がありました。管理費の滞納を理由とした競売申立など今まで聞いたことがありませんが、現に起きているということなので、世の中にはそういうこともある・・・としか言いようがありません。
しかし、その物件にはローンの抵当権が設定されていますので、仮に競売が実行されたとしても、売却代金からまずローン返済が行われ、返済後の残ったお金が申立人の債権に充当されます。もしローンが完済になる見込みがなければ、その競売手続きは取り消されます。それを「無剰余取消」と言います。
常識的には、ローンが残っている物件を競売にかけて、その残債額以上で売却ができるとは考えにくいことですが、そこに行き着くまでに支払督促などの法的手続きもとられてきたでしょうから、トラブルがエスカレートした感情的な結果なのかもしれません。
そんなことはともかく、競売が開始すると現況調査が行われることになります。なにも知らない賃借人のところに執行官がやってきて、部屋に上がり込んで室内の写真をパシパシ撮っていく・・・賃借人にとってはとても迷惑な話ですから、そのことに怒ってすぐに退去、ということも起こりえるかもしれません。まずは、賃借人に対するケアのほうが、大家さんとしての優先課題です。債権者のことは、その後からでも十分間に合います。
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